絶対に失敗しない!塗装とコーティング

 

目指すは、UVコーティングと簡易エアブラシで作る完璧なルアー。

【コンセプト】

①塗装は手軽に綺麗にできる

②コーティングは短時間で色流れさせない

③超短時間で使用できる

 

【方法】

①塗装

・塗装はイージーペインターというエアブラシを利用(エアブラシを持っている方はもちろんエアブラシで)

・塗料はクレオスのMrカラー。

・塗料の希釈にはリターダーが入っていないものを使う(エアブラシ用ではないものがよい)

②コーティング

・UVコーティング剤を2種類使用

・UVランプはネイル用で十分

・下地はPLAの表面をきれいにしてくれるタイプを使用

・仕上げコーティングはソフトタイプを使う

 

【工程】

①3Dプリンターで造形 → ②下地コーティング(10分) → ③塗装 → ④仕上げコーティング(10分)

 

①3Dプリンターで造形したもの。細い部分がすこーしガタガタ。表面も積層跡があるため、下地コーディングでなかったことにしたい!w

なんとかしてよ~どらえも~ん。

 

タラララ、「ZEST UVクリアー プロ用♪」

 

思いっきりディッピングします。

 

そして、UVランプで10分くらい照射。

 

見てください。なんと、このUVクリアー、ほんの少しPolymax(PLA)を溶かして細い部分やガタガタになってしまった部分も、きれいに修復されてしまっています!これがまず一つ目のポイント。この状態でアイの部分は削ってむき出しにします。

 

さて、色塗り。エアブラシがあればいいのですが、ない場合、このガイアノーツ社のイージーペインターがすごいんです。

付属の希釈カップで希釈したものをボトルに詰めます。

装着した状態がこれ。こんなんで大丈夫???

銀もこれで吹いたんですが、わかりづらいのでさらに色塗り。

 

どーすか!!見ずらいですがグラデーションもきっちり、粒もエアブラシほどではありませんがスプレー缶よりはずっと綺麗に塗れています!

ヤマメカラーのパーマークなんてのは無理ですが、かなりカバー範囲は広いはずです。

難は、広角に吹きすぎること(笑)塗料を多量にかつ広範囲に吹いてくれますのでご注意を。

で、次のポイントの仕上げコーティング。これはハードではなくソフトタイプのUVコーティングを使います。

これ。東邦産業のソフトタイプ。ほかにも黄変しないソフトタイプであればOKですが、なぜソフトタイプか?

それは、先ほど、ベースをコーティングした後にアイを出すためにカッターで削りましたが、ハードタイプで仕上げコートをして削ると、コーティングにクラックが入りやすく、さらに、実釣中、ストラクチャーなどにぶつけた際にクラックが入ってしまいます。それを防ぐためにあえてソフトタイプを使用します。粘度が高いので、ディッピング後しばらく放置して液だれがしなくなってからUV照射します。

 

さて、どれがイージーペインター塗装でしょうか?エアブラシのものも含まれています。

さらに、もともとはリアアイの部分はガタガタのルアーだったのですがきれいに修復されています。

  

 

すごいでしょ!!

ちなみに、イージーペインターは1500円

UVコーティングだって、ウレタンのように劣化をほとんどしないのでお得。

ちなみに、

ソフトコーティング剤:3750円/100g   (http://www.fishing-toho.com/skeletor/uv_coat.html

ハードコーティング剤は:2000円弱/100g (http://www.tosou-ya.com/p_toryo_uv1eki.htm

UV照射機はネイル用の安物

 

このネイル用のUVランプを縦において針金をハンガーにします。UV照射するときは底にキッチンペーパーとかを引いておくことをお勧めします。

そして、何かのはずみで火事にならないよう、消火器は用意しておきましょう。あくまでも念のためですが。

 

(そもそもこの手法を開発した経緯)

ルアーを作ったことがない方は、”色流れ”という言葉を聞いたことがないかもしれません。
しかし、ルアーを作ったことがある人なら、この”色流れ”というものすごい大変な壁を乗り越えられず、ハンドメイドルアーをあきらめていった方も多いはずです。

色流れとは、色塗りを終えたルアーを最終的にコーティング処理するとき、ルアー自体をコーティング剤にどっぷりと沈めて引き上げる工程があります。その工程をディッピングといいます。そのディッピング時に塗った色がコーティング剤によって溶かされ、折角塗った色がぐちゃぐちゃやぼやぼやになってしまう現象を色流れと言います。

一般的なコーティング剤には、セルロースセメントとウレタンがあります。

セルロースセメントは、軽くて薄い被膜を作れるため特に小さく軽いルアーでは好んで使われます。しかし一番色を溶かしてしまうため、色塗り後、セルロースセメントをエアブラシで何度も何度も塗り重ねてからディッピングをしなければならず、乾燥時間も4時間以上、それを最低5回は行うというとても時間もかかりますし大変な作業です。

ウレタンは比較的色流れがしないコーティング剤ですが、100%というわけにはいかず、また、セルロースと同様に乾燥時間はかかります。しかし、一回で分厚い被膜が作れるためディッピング回数は最低2回で使えるようになります。

とはいっても、

①無垢のルアーにコーティングを1回

②やすりかけして再度ディッピング

③色塗り後ディッピング

④仕上げディッピング

という工程が必要で、まあ、とても時間がかかるわけです。

さらに匂いが強く、数時間×何回 もを室内で乾かすなんてことは、あまり家族に理解されませんw

 

塗装についてですが、折角なので筆塗りではなく、エアブラシ的な塗装にしたいものです。

しかし、エアーコンプレッサー、エアブラシをそろえるのは高額です。本格的にルアービルダーをやり続けるのでなければ、生活上そんなに使う機会はありませんよね。音もうるさいですし。。なるべく手軽に3Dプリンタールアーを楽しんでもらうためにはハードルが高いのですね。

そこで、極力お金をかけず、手軽に、短時間で色流れしないコーティング、塗装方法を模索したのです。

 

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